「歩くたびに靴のかかとが浮いてパカパカする・・・・・・」
そんな不快感に悩まされたことはありませんか?
かかとが浮く状態を放置すると、歩きづらさだけでなく、靴擦れや姿勢の崩れといった二次的なトラブルにまで発展してしまいます。
実はその原因は「靴のサイズやワイズの選び方」「素材やデザインの特性」「歩き方の癖」など、いくつもの要素が重なって起こるもの。
とはいえ、難しい知識や高価な道具がなくても、ちょっとした工夫や身近なグッズで良くなる可能性があるんですね。
この記事では、今日から試せる応急処置から長期的なフィット調整法、さらにはおすすめグッズやショップ選びのコツまで徹底解説します。
あなたの靴のかかと浮き、解消してみませんか?
かかとが浮く靴トラブルのメカニズムと原因
サイズとワイズのミスマッチが起こすホールド不足
靴のかかとが浮いてしまう最大の原因は、足と靴のサイズ・ワイズの不一致です。
足長(つま先からかかとまでの長さ)に合っていても、足囲(ワイズ)が広すぎるとホールド力が不足し、歩行時にかかとが浮いてしまいます。
逆にワイズが狭すぎても足が前方に押し出され、結果的にかかと部分が不安定になります。
さらに、日本人は甲高・幅広の足型が多いため、海外ブランドの細身シルエットとの相性が悪く、浮きやすさが増すケースもあるんですね。
購入時に試着せずサイズ表記だけで選ぶと、このようなトラブルに直結しやすいのです。
素材・形状別:スニーカー・革靴・パンプスのかかと浮く要因
- スニーカー:柔らかい素材が多いため、履き口が緩みやすくフィット感が低下します。特に経年劣化で素材が伸びると、最初は問題なかった靴でも次第に浮きやすくなります。
- 革靴:硬い素材のため足に馴染むまで時間がかかり、かかとに隙間ができやすいのが特徴です。履き慣れるまでの期間は特に靴擦れリスクが高まります。
- パンプス:ストラップやベルトがないタイプは特に、歩行時にかかとが抜けやすい傾向があります。ヒールが高いほど前滑りが起きやすく、かかと浮きが顕著になります。
歩行癖・つま先重心など身体側の原因
歩き方の癖や重心のかけ方も要因のひとつです。
つま先重心で歩く人はかかとが浮きやすく、逆にかかと重心の人は靴の後部に過剰な負荷がかかり、摩耗や型崩れにつながります。
O脚・X脚などの脚の形状も影響し、特に左右差がある場合は片足だけかかと浮きが目立つこともあります。
また、体重変化や足のむくみもフィット感を左右し、夕方になると朝よりかかと浮きが強まるともいわれています。
今すぐできる応急処置・対処法でかかとを固定
100均ティッシュ&パッドで隙間を埋める応急処置
すぐにできる方法は、かかと部分にティッシュやクッションパッドを詰めて隙間を減らすこと。応急的ながら即効性があります。
さらに、シリコンジェルパッドやフェルト製クッションなど100均で入手できる多様なアイテムを活用すれば、より快適さを確保できますね。
外出先で急にかかと浮きが気になった場合でも、ハンカチや絆創膏を代用して調整する応用法も覚えておくと便利です。
靴下・靴紐アレンジで即席ホールドアップ
厚手の靴下を履いたり、靴紐をかかとを包み込むように結ぶことでフィット感を高められます。
特に「ランナー結び」や「ヒールロック」と呼ばれる結び方は、スポーツシューズでかかとをしっかり固定するテクニックとして知られています。
二重履きや滑り止め付きソックスを利用すると、さらに摩擦が増して安定感がアップします。出張や旅行先など、長時間歩くシーンで役立つ方法です。
異邦人式テーピング対策でしっかり固定
専門的なテーピングを施すと、かかと周りの動きを制御でき、長時間の歩行にも対応可能です。
特に「異邦人式」と呼ばれる方法は、足首から甲にかけてテープをクロスさせる独特の巻き方で、靴内部での足の前滑りを防ぎ、かかとの浮きを抑えます。
自宅で練習すれば数分で巻けるようになり、登山やマラソンなどのアクティブな場面でも実践可能。
市販の伸縮テーピングテープを使えば初心者でも取り入れやすく、再利用可能なサポータータイプを組み合わせればさらに固定力が強まります。
長期対策:インソール・中敷き・クッションでフィット調整
スニーカー向け厚み調整インソールの選び方
インソールで厚みをプラスすることで足全体を持ち上げ、かかとの浮きを防ぎます。通気性とクッション性の両立がポイント。
さらに、夏場は汗による蒸れを防ぐ抗菌防臭加工や、冬場は保温性を重視した素材を選ぶなど、季節ごとに適したインソールを使い分けると快適性が大きく向上します。
インソールは消耗品なので、3~6か月を目安に交換すると安定した効果が持続します。
革靴に効くヒールアップパッドと中敷きの併用法
ヒール部分にパッドを追加し、中敷きと併用することで安定感を確保できます。
特に長時間歩くビジネスシーンでは、衝撃吸収に優れた中敷きと厚み調整パッドを組み合わせると快適性が格段にアップ。
革靴は素材が硬く調整しにくいため、かかと部分を確実にサポートするグッズの併用が重要です。
防水加工や滑り止め付きの中敷きを選ぶのも良いでしょう。
パンプスのストラップ&ベルト追加でホールド力アップ
市販の後付けストラップや透明ベルトを使えば、デザインを損なわずに固定力を強化可能。
特にヒールの高いパンプスでは、前滑りを防ぐジェルパッドと併用することで、かかと浮きだけでなく足全体の負荷軽減にもいいですね。
最近はファッション性を損なわないデザインストラップも多数販売されており、フォーマルな場面でも違和感なく利用できます。
結婚式や就活面接など、大事なシーンでの安心感を得るためにもおすすめの対策です。
クッション素材比較:ゲル vs フォーム vs エア
- ゲル:衝撃吸収力に優れ、長時間歩行向き。硬すぎず柔らかすぎないバランスで足裏全体をサポートし、立ち仕事にも適しています。
- フォーム:軽量で安価、日常使いに最適。複数層構造の高反発フォームを選べば、クッション性が長持ちしやすくなります。子供靴や成長期の利用にも向いています。
- エア:反発力がありスポーツシーン向き。ジャンプ動作やランニングでの衝撃を効率的に分散し、アスリートや運動習慣のある人に人気です。空気圧を調整できるタイプもあり、個人の好みに合わせたフィット感が得られます。
買い替え時のサイズ測定とショップ・店舗選び
足長・足囲を正確に測るcm換算ガイド
靴を選ぶ際、「何センチの靴を履いていますか?」と聞かれて「24.5cmです」と答える方は多いでしょう。
しかし、靴のサイズ表記である足長(つま先からかかとまでの長さ)だけを基準にしてしまうと、靴の中で足が動いてしまい、かかとの浮きにつながることがあります。
足のサイズをより正確に測るためには、足長に加えて、親指と小指の付け根の周囲を測る足囲(ワイズ)も知ることが大切です。
足長が同じでも、足囲が細い方や広い方がいるため、足囲が合わない靴を履くと、靴の中で足が前後にずれてかかとが浮きやすくなります。
正確な足のサイズを測るには、メジャーで測る方法以外に、百貨店や靴専門店に設置されている専門の計測器を使うのがおすすめです。
専門の計測器では、足長と足囲を同時に測れるだけでなく、土踏まずの高さや、かかとの形まで正確に測れます。
店舗・靴屋でのフィッティング予約のコツ
靴を購入する際は、試着せずに購入するのは避けましょう。
足のサイズは、朝と夜で変わることがあります。そのため、足を多く使ってむくみやすい夕方にフィッティングに行くと、より正確なサイズで試着できます。
靴を試し履きする際は、片足だけでなく両足とも履いて、実際に店の中を歩いてみましょう。このとき、かかとが浮かないか、つま先に適度なゆとりがあるかなどを確認します。
また、試着の際は普段履いている靴下を着用するのがおすすめです。
店舗によっては、専門知識を持ったフィッターに相談できる場合もあります。フィッターに相談する際は、事前に電話やWebサイトで来店予約をしておくと、待つことなくスムーズに案内してもらえます。
予約時に「かかとが浮くのが気になる」など、悩みを伝えておけば、より的確なアドバイスをもらえるでしょう。
オンライン購入の配送・価格・返品チェックリスト
最近は、オンラインで靴を購入する人も増えてきましたね。
オンライン購入は、店舗に足を運ぶ手間がなく、価格を比較しやすいなどのメリットがあります。しかし、試着できないため、サイズ選びに失敗するリスクもあります。
オンラインで靴を購入する際は、以下の点をチェックしましょう。
- サイズ表の確認: ブランドやメーカーによってサイズ感が異なるため、必ずサイズ表を確認し、自身の足のサイズと照らし合わせましょう。
- 返品・交換ポリシーの確認: 万が一サイズが合わなかった場合に備え、返品や交換が可能か、送料はどちらが負担するかなどを事前に確認しておきましょう。
- レビューの確認: 実際に購入した人のレビューを参考に、サイズ感や履き心地をチェックするのも有効です。
特に、海外の靴は日本のサイズ表記と異なる場合があるため、注意が必要です。
不安な場合は、実店舗で一度試着してから、オンラインで安く購入するなどの方法も検討するとよいでしょう。
修理・カスタムでいつも快適!愛用シューズを長持ちさせる方法
靴を買い替える前に、修理やカスタマイズでかかとの浮きを解消し、お気に入りの靴を長く履き続ける方法を検討してみましょう。
靴底リペアとワイズ調整で再フィット
靴のかかとが浮く原因は、靴自体のサイズだけでなく、履き続けるうちに靴底がすり減って、足と靴のフィット感が変わってしまうことも一因としてあり得ます。
特に、かかとの外側や内側だけがすり減っている場合、歩行時のバランスが崩れてかかとの浮きにつながることも。
このような場合は、靴底をリペアすることで、靴本来のバランスを取り戻すことができます。靴修理店では、すり減ったかかと部分を新しい素材に交換するリペアサービスを提供しています。
また、靴の幅であるワイズが合っていないとかかとが浮くことがあります。新品の靴でもワイズが緩い場合は、靴修理店に相談してワイズ調整をしてもらうことが可能です。
ワイズ調整は、専門の機械を使って靴の幅を広げたり、逆に狭くしたりすることで、足にぴったりとフィットするように調整するサービスです。
DIYでのパッド追加&接着方法
「靴修理店に行く時間がない」「応急処置として自分で何とかしたい」という場合は、市販のアイテムを使ってDIYでかかとの浮きを改善する方法もあります。
最も手軽なのは、かかと部分にヒールパッドやかかと用ジェルクッションを貼り付ける方法です。
これにより、かかとと靴の間に隙間を埋めて、フィット感を高めることができます。ヒールパッドは、靴の素材に合わせて粘着力が高いものや、剥がしやすいものなど、さまざまな種類が販売されています。
他にも、つま先部分に入れるインソールを使って、足の位置を調整する方法も有効です。インソールを入れることで、足が前方にずれるのを防ぎ、かかとが靴にしっかりと収まるように調整できます。
インソールには、衝撃吸収やアーチサポートなど、さまざまな機能を持つものがあります。
プロ修理店によるホールド強化カスタム例
「DIYだけではかかとの浮きが解消しない」「より専門的な対策をしたい」という場合は、靴修理店のプロに相談することをおすすめします。
プロの修理店では、靴の構造や素材に合わせて、より効果的なカスタマイズを提案してくれます。
【プロ修理店によるホールド強化カスタム例】
- 履き口の補強: 靴の履き口部分に柔らかい革を縫い付けることで、かかとの食い込みを良くし、ホールド感を高めます。
- ストラップやゴムの追加: パンプスやローファーなど、かかとのホールド力が弱い靴には、足首を固定するストラップや、履き口にゴムを追加するカスタムが有効です。
- インソール調整: 既成のインソールでは解決しない場合、一人ひとりの足の形に合わせて、インソールをカスタムメイドすることも可能です。
これらのカスタムは、かかとの浮きを根本から解決し、靴を足の一部のように快適に履きこなすための有効な手段です。お気に入りの靴を長く愛用するためにも、修理やカスタムをぜひ検討してみてください。
まとめ:今日から始めて、靴のかかとが浮くのを防ごう
靴のかかと浮きは「サイズの見直し」「応急処置」「長期対策」の3段階で改善できます。
それぞれの段階で意識すべきポイントを押さえて実践することで、歩行時の不快感や靴擦れの可能性を大幅に減らせますよ。
応急処置は即効性があり、その日の外出や仕事中でもすぐに効果を実感できますし、長期的な対策を並行して取り入れれば根本的な改善につながります。
さらに、靴選びやショップでのフィッティング、定期的な修理やカスタムを取り入れることで、愛用の靴を長持ちさせながら常に快適な状態を保つことができます。
歩きやすさと快適さを手に入れるために、まずは今日からできる小さな調整から始め、段階的に実践していきましょう。